私の軌跡~シュタイナーのバイオグラフィー講座

 

  赤ちゃんは共感の塊

私たちがこの世に誕生した時、世界に対して全幅の信頼を寄せています。

昔、電車に乗った時のこと。

向かいの隅の席に座っていた赤ちゃん。

お母さんに支えられた角度で、ちょうど口元に手すりがくる体勢に。

次の瞬間!!

赤ちゃんは手すりに口を着けて舐めはじめたのです!!

衝撃でした!!!

何千、何万という不特定の人々が触れる金属の手すり。

「どこぞのおじさんの手脂がついているかも?」

「O157菌が付着しているかも?」

赤ちゃんは、そんなことを考えもしません。

その愛らしい無心な姿は、まさしく「自分と外界との一体感」そのものでした。

私たちはこの世界に対する全幅の信頼を寄せて生まれてくるのだということを目の当たりにした出来事でした。

  7年サイクルのバイオグラフィー

私たちは7年ごとに転機を迎えます。

そうして7年のサイクルで成長し、変化していくリズムをシュタイナーはバイオグラフィーで示しました。

第1 7年期である0~7歳に体験する人生感情。

それは「この世は善である」です。

赤ちゃんは、自分が生まれたこの世界に溶け込み、帰依しています。

ところが、3歳くらいになると思考の発達により、自我の萌芽が始まり、第一反抗期を迎えます。

次第に世界は「善だけの場所」ではないことに気づき始めます。

それでも、まだまだ自我は未熟であり、外界と溶け合った感覚は持ち続けます。

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やがて、9歳になるとさらにハッキリと自我が目覚め、外界から分離した感覚を体験します。

この時期にガラッと性格が変わる場合があるかもしれません。

  大人は成功よりも失敗から学ぶ

本当の意味で自我がしっかりと自分の中に受肉するのは21歳以降です。

「お酒は二十歳になってから」

というのは法律上だけのことではありません。

10代でお酒を飲んでも実際には苦いだけで、本当に美味しいとは感じにくいのです。

本来、味覚は「苦いものは毒の味」と認識するからです。

二十歳を過ぎて「感覚魂」という魂が発達し始めると、単純な「快・不快」を超えた感覚を味わえるようになります。

それによって、「苦み」が美味しいと感じられるようになるのです。

子どもの頃は「ブラックコーヒー」なんて考えられませんでしたが、大人になると逆に砂糖とミルクを入れたコーヒーが飲めなくなったという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そして、ここからは数々の試練に出会うようになり、成功よりも失敗から学ぶことが多くなります。

試練に出会い、倒れても倒れても、立ち上がる強さ。

それは「根っこ」次第です。

根っこさえしっかりしていれば、何度でも再生できます。

その「根っこ」が育まれるのは人生の第1期 0~7歳です。

ですから、この時期には、子供たちが「この世は善である」と感じられるよう、大切に守っていくことが本当に大切なのです。

  心が死ぬ体験を乗り越えて

キリストは33歳で十字架に架かり、死を迎え、復活しました。

私たちは霊界から地上へと降りてきました。

生まれたばかりで地上デビューしたばかりの赤ちゃんは、まだ霊的世界に近いところにいるのです。

ですから、1日の大半を眠って過ごします。

眠りの中でたびたび霊界に里帰りし、徐々に地上に慣れる訓練をする時期です。

年齢が進むに従って、次第に霊的世界から離れていきます。

そして、もっとも霊界から離れ、地上と強く結びつくのが33歳頃なのです。

33歳のキリストは神としての力を失いました。

そして「人間として」死を迎えたのです。

そして、3日後に復活を果たしました。

キリストはこの時、「神としての力」は失っていましたので、彼が復活したその力は「人間の力」です。

「人間の力」を使ってキリストは死からの復活を遂げたのです!!

人生のバイオグラフィーの中で、33歳頃の私たちには、天があまり介入してこなくなります。

私たちは自分に起こる出来事に対し、自分の力で、立ち向かっていかねばなりません。

その時、心が死ぬような苦しみに遭遇するかもしれません。

そして、その試練を乗り越えたかどうかで、以降の人生が決まっていくのです。

この苦しみを経て、私たちは次第に物質的な豊かさよりも精神的な豊かさを求めるようになっていくかもしれません。

  離肉準備が始まる

40代に入ると、肉体の衰えは顕著になります。

体力が気力に追いつかなくなってきます。

一方で任される責任は大きくなる時期です。

会社では「中間管理職」といわれる年齢かもしれません。

自分の世代から見ると「宇宙人」と思われる会話の通じない若い世代を指導する一方で、上司の理不尽な要求にも応えなければなりません。

40代は「忍耐」を学ぶ時期です。

けれど、イエスマンになってしまうと良い仕事はできませんし、また、大切なものを守ることができません。

本当に理不尽なことに対しては「No」という勇気がテストされる時期でもあるのです。

  50代 本当に楽しくなるのはここから!

人生の第8期は49~56歳

1つ前の第7期に忍耐を学び、また「善き戦い」をしてきた人は、この時期、叡智に溢れます。

女性は閉経を迎える時期でもあります。

女性は毎月、月経で出血する時、エーテルエネルギーも同時に生み出しています。

月経とは「エーテル的出産」なのです。

そうして生まれたエーテルエネルギーは植物界が受け取り、成長の力として使われます。

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女性の月経がなければ植物界は死に絶えるだろうとシュタイナーは言っています。

人生の約40年間にも渡る大仕事を成し遂げたこの時期の女性は、これまで「エーテル的出産」に使っていた力を別の方向に使うことができるようになるのです。

ですから、新たな創造性の目覚めの時です!!

本当に叡智に溢れた素晴らしい仕事ができますし、長年、温めていた夢をこの時期に適える人もいます。

  死の準備

63年でみていくバイオグラフィーの最後のサイクルは56~63歳

目は見えにくくなり、体力の衰えもいよいよ進んでいきます。

けれど、肉体の力を失っていく一方で、精神の力はいよいよ研ぎ澄まされていきます。

一方、この時期に至っても物質的な生き方にとらわれていると、生きることが虚しく感じられます。

また、自分自身、あるいは周りの同年代の人々が、病気に直面している人もいらっしゃるかもしれません。

若い頃は実感として感じられなかった「死」というものが現実味を帯びてきます。

生まれたばかりの赤ちゃんと同様、再び霊界が近づいてきています。

私たちは人生という航路をゆく船の先端を「霊界」の方向へと向けているのです。

次の世代のためにどんなプラットフォームを残していけるのかを真剣に考えます。

そしてそれは、自分自身が次に生まれ変わってくるためによりよい地上を準備しておくことにも繋がっているのです。

  『私の軌跡~シュタイナーのバイオグラフィー講座』

9月からスタート!!

『私の軌跡~シュタイナーのバイオグラフィー講座』

7年周期の9つのサイクルを、1サイクルずつ丁寧に振り返るワークをしていきます。

月に1回ずつ、9か月に渡る壮大なワークです。

そして、毎回、振り返りをサポートする調合エリックスエッセンスを使います。

※画像はイメージです。

それぞれの年齢域に沿ったエッセンスを調合しますので、合計で9つのバイオグラフィーエッセンスとワークすることに!!

今回、かなりボリュームのあるテキストが仕上がりました。

テキストを作りながら、私自身が自然と振り返りのワークをしてきたように思います。

33歳頃に直面した心が死ぬような体験。

それを乗り越えた時に支えてくれた人々。

自分に理不尽なことをした人々も含めて、そうした出会いや起きた出来事にどんな意味があったのか?

自分の中でパズルのピースがしっかりと合わさったことを感じました。

そして、これまでの人生の稜線を振り返り

「この険しい山々をよく越えてきたなぁ」

と今、改めて思います。

バイオグラフィーワークは、人生の出来事、出会いの意味、人生で働いている法則をを知ると共に「自己肯定感を高める」素晴らしいワークです!!

『私の軌跡~シュタイナーのバイオグラフィー講座』

詳細はこちらをクリックしてご覧ください。
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シュタイナーのばい