戸隠神社 18年ぶりのお礼参りと岩戸開き
18年前
マスターと出会い
人生を変えるきっかけとなった戸隠
故 宮下富実夫先生の著書
『リズム絶対主義』に
このような一節があります。
『天照大神と言う太陽神が、素戔嗚尊(スサノオノミコト)という荒ぶる神様の暴虐に耐えかね、天の岩戸へ引きこもってしまわれたため、世の中が闇に支配されてしまいました。
困った人々は、天の岩戸を開き、天照大神を呼び出すため、岩戸の前でにぎやかに音曲を奏で神事を行い、天鈿女命(アメノウズメノミコト)におもしろおかしく踊らセます。
なにごとかと興味を抱いた天照大神が少し岩戸を開けると、その隙間に手力男命(タジカラオノミコト)が手をかけて開け、世の中に再び太陽の光がよみがえったというお話です』
この時、手力男命が投げた岩戸が戸隠山となり、そこに岩戸開きで活躍した神々が祀られるようになりました。
さらに宮下先生はこのように述べておられます。
『こうした神話を私たちの精神や肉体の話として読み返してみると、またおもしろいことがわかってきます。
たとえば、馬の生皮をはぎとって天照大神の神殿へ投げ込んだりした乱暴者の素戔嗚尊ですが、私たちは若い頃、誰しもこうした荒ぶる気持ちを抱いています。
大人や社会に対し、どうにも表現しようのない怒りが湧いてきて、若い人はどこか乱暴になるのです。
しかし人間というのは、必ずこうした荒々しい気持ちを反省し、杭を打って改める、つまり悔い改めるようになる。
そして、ストレスを抱え込み、心の中の光、天照大神を隠してしまうのです。
そうすると大人の世界や社会から逃避し、自分の精神世界の中に引きこもってしまう。
ちょうど天照大神が天の岩戸に隠れたように、心の中が闇に閉ざされてしまうのです。
こうした心の闇を開くのが、天鈿女命(アメノウズメノミコト)です。
この神様は精神的な方向性で説明すると、開放のエネルギーを象徴しています。
つまり、何かのきっかけで精神の外側からヒーリングされるのです。
その癒しのエネルギーのおかげで、少しだけ心の扉を開けようとします。
外側からの力で、自分から心の扉を開けようとするのが、私たち全員が持っている自然治癒力なのです。
しかし、この治癒力をもってしても、なかなか扉を全開させるのは難しい。
そうした場面に出てくるのが、手力男命(タジカラオノミコト)です。
まさに手の力。精神的なものではない、ハンド・パワーと言うフィジカルの力です。
天鈿女命のヒーリング・パワーにしても、手力男命のハンド・パワーにしても自分以外の誰か他の人が外から与えてくる力なのです。
自分だけで悩み抜いても解決できない心の闇。
それを外から「大丈夫だよ」という声が響き、開放されて光が入ってくる。
そして少しでも心の隙間が開けば、誰かが抱きしめてくれたり手を握ってくれたりして、人と人とリズムの共有ができるようになります』
私自身、18年前、深い苦しみを経て導かれた戸隠で、天鈿女命や手力男命のような人々、そして、神々の坐すこの土地に癒され、心の岩戸開きをし、新たな人生が始まりました。
ずっとお礼参りがしたいと願い続け、18年の時を経て、今年の夏至に再び戸隠を訪れることができました。
奥社入り口の鳥居から1000mは人間界。
そして、仁王門を境に900mは神界。
かつて宮下先生に教えて頂いたとおり、神界の領域は沈黙の中で歩きました。
不思議なことに神界の領域を歩いている時に、雨が強くなり、レインコートのフードを目深に被って、歩みました。
そして、最終地点である奥社と九頭竜社に辿り着いた途端、雨が止み、光が射してきたのでした。
神殿の前でお礼を申し上げ、そして、ここから新たなご縁を結ばせて頂けるよう祈願して参りました。
戸隠神社の神々は、畏敬の念をもって参拝した時に、本当に人生の岩戸開きを後押ししてくださる神々だと感じます。
そして、戸隠の清浄で豊かな水を守っておられる龍神さまをお祀りした九頭竜社。
宮下先生に書いて頂いた図を読み返してみると
九頭竜社・・・天
奥社・・・地
と書いてありました。
実際、奥社には地のエネルギーを感じ、九頭竜社からは天のエネルギーを感じました。
そこには畏敬の念を起こさせる何かが「鎮座」している空気がありました。
2020年 エリックジャパンツアーは、神々の坐す土地 戸隠でコースとツアーを行います。
清らかで優しく、そして凛としたこの土地で、戸隠とご縁を結ばれる皆さまと魂の旅を共に歩めますことを願っています。
シルフェ
阿部小百合